夫55歳、私51歳で初めて住宅(都内の分譲マンション)を購入。
6年後にそのマンションを売却し、2021年12月に神奈川県内の中古マンションに住み替えました。
間もなく訪れるシニア生活のため、アラ還夫婦が行った住み替えのあれこれを記録しました。
今回の記事は、マンションの購入はスムーズでしたが、苦労した売却の話です。
購入者から売主へ
マンションを買う側から、売る側へと、私たちの立場は逆転しました。
最初に内見に来られたのは、幼児を抱えたご夫婦。このマンションは何度か見学していて、他の部屋の見学のついでにわが家に立ち寄ったようです。もちろん、成約ならず。
当時、このマンションでは、7部屋が売りに出されていました。
ただの見学であっても、内見を受けるためには掃除や片付けが必要で、また、当時はコロナの緊急事態宣言は解除されたものの、換気を注意しなければなりません。大変です!
そして、もう一つ気になることが。
それは、わが家の保護猫「むぎ」の存在。誰でも動物が好きとは限らないので、猫のトイレの始末など、内見に来た方が不快にならないようにしたり。内見は気を遣うことばかりです。

購入マンションの本契約
売却活動が進まない中、購入したマンションの本契約の日になりました。
手付金を現金で用意し(最初は現金というのに、驚きました)、「北の国」から来られた売主とその仲介業者、私たち夫婦と営業担当Sさんの5人で集合。相手方の仲介業者の説明が長かったようで、2時間以上かかりました。
初めて不動産会社を訪れてから1ヶ月、内見部屋数6件で本契約まで進みました。
住宅ローンは事前審査が通っていた銀行2行に本審査を申し込み。2行の書類を揃えるのは忙しかったけれど、何があるかわからないので2行にし、どちらの銀行にするかは契約日のぎりぎりまで結論を先送りする予定です。
2行とも10日前後で無事に審査通過。
徐々に、固定か変動かという金利も気になり始め、住宅ローンの本を読んだり、SNSで住宅ローン関係の情報を読んだりという生活になりました。
そろそろ値下げ?価格変更
購入活動は順調に進みましたが、売却は順調というわけにはにいきませんでした。
翌週、翌々週も1組ずつ内見がありましたが、3組に内見してもらっても成約ならず。その後は内見の希望もなく、内見のない週末は夫とふたり、お通夜のような2日間です。
売却活動を始めて2ヶ月。値下げを考えるのは3ヶ月を過ぎてからか、仲介業者から提案されてからが多いようですが、私が精神的に耐えられなくなり、営業担当Eさんに価格変更の提案をしました。
元々、価格交渉が入っても良い金額にしていたので、その分を引いたある意味「正直価格」で売り出しました。同じマンションの他の部屋と比較すると、お得感のある価格です。
すると、すぐに内見の予約が!

価格交渉
内見希望者は、近所にお住まいの方で、お子さんの転校がなく、ハザードマップは承知済み。
ただ、価格交渉が入りました。それも大幅な値下げの申し込みです!すでに、「正直価格」なのに。。。
そして、今回の内見者は私たちの営業担当Eさんの直接のお客さんで、Eさんにとってはいわゆる「両手仲介」になるケースです。
「内見者の希望の価格で売却されたほうが良いかと。」
と営業担当Eさんにあっさり言われた時は腹が立ちました。
Eさんの立場であれば、仲介手数料が2倍入ってくる両手仲介であれば、このお客さんに決めたいのは当然です。この売却を決めるため、わたし達の営業担当というよりは、購入者側の営業担当になってしまっています。
もちろん、こちらから断ってもかまわないのですが、初めての本格的な申し込みです。すでに「買い先行」になっているわたし達。弱い立場です。
実際、このまま売却しなければ空室であっても管理費、固定資産税などの費用がかかります。このマンションは、売却物件の多いマンションであることも考えました。当時、7物件売りに出されているにもかかわらず、2ヶ月間で成約したのは1件でした。
一方、年内まで売却せず、住宅ローン減税を受けるという方法も。そして、年明けから春に向けての「不動産の売り時」を待つか。
いくら考えても、いまが売り時なのか分りません。
夫と話し合い、
「初めて購入の意思を示してくれた今回の内見者の価格に歩み寄ろう。」
ということに。
まずは、営業担当Eさんに
「値引きの金額を半分にしてほしい。」
と、購入希望者に改めて連絡してもらいました。
さらにその営業担当Eさんには、仲介手数料の値引き交渉をしました。
仲介手数料は、売買価格によって違いますが、私たちの場合は「売買価格×3%+6万円+消費税」(上限)で、なかなかの金額です。
仲介手数料の申し込みは案外あっさりと受け入れられ、
「もしかして、満額支払わない方が多いの???」
「みんな、値引きするの???」
と、いまさらながら謎です。
物件価格は購入希望者の希望した値引き分を半分にすることで了承してもらい、仲介手数料の値引きも終了。
結果、私たちにとっては設定していた最低ラインを少し下回る価格で売却することになりました。
小心者の私は、
「このマンションが売れなかったらどうしよう。」
という心配から解放され、安堵しました。
本契約は10日後、引き渡しは年内に決定しました。
購入と売却が短期間で行われることになり、引っ越しや資金の流れを具体的に考えるなど、住み替えはいよいよクライマックスに入りました。


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